ハトが落ちてきた

　午前中、何か落ちてきたと思ったものの、特に気にしないで部屋にいました。
　でも、何か落ちてきたのは事実で、後でハトが落ちてきたのだと知りました。足輪をしていたので書かれていた電話番号に電話したりして飼い主から聞いた話によると、今朝青森県で放されて千葉県に向かっていたレース鳩だったようです。落ちてきたハトは残念ながら死んでいて、背中に羽をむしられたような痕がある姿で庭に落ちていました。タカに襲われたらしいですが、死亡して落ちてきたのか、落ちてきた衝撃で最終的に死亡したのかは不明です。どちらにしろ、私より先に母が発見したときには死んでいたそうです。
　最初は‘鳥インフルエンザ’か‘変死事件’かと思ったり、記録しておくべきではないかと思ってカメラを向けていましたが、そのうち“死ぬ瞬間まで飛んでいたのだ”と気付いて感慨深くなりました。このレース鳩は最後の最後まで自分らしく飛んでいたのです。
　もちろん、もしかしたらレースなどに出ないで一生鳩舎の中で安楽な生活をしたいと思っていたハトだったかもしれません。ですが、少なくともこのハトは飛ぶことを忘れたハトではありませんでした。私も色々と思うようにならないことはありますが、最後まで飛ぶこと（私の場合は書くことや考えることか？）を忘れず、飛び続けたいと思いました。
（上は落ちてきたハト）
（左は落ちてきたハトが屋根に衝突した痕跡）